2012年度・東京大学・天文学教育研究センター・談話会

次回以降の談話会

第195回: 2012/04/05(木) 15:30-16:30

羽澄 昌史 氏 (KEK)

「宇宙マイクロ波背景放射偏光観測によるインフレーション宇宙の検証」

素粒子物理学における宇宙観測の重要性が近年ますます高まっている。
この時代認識と研究コミュニティの期待を背景に、高エネルギー加速器
研究機構(KEK)では、加速器実験で培った技術と経験(と根性)を生かした
実験的宇宙論研究グループを2008年に立ち上げ、宇宙マイクロ波背景放射
(Cosmic Microwave Background, CMB)偏光観測プロジェクトを推進している。
主な科学目標はインフレーション宇宙の検証である。インフレーション仮説
によれば、インフレーション宇宙で生成された原始重力波がCMB偏光マップに
「Bモード」という一種の渦パターンを刻印している。この検証なくして
インフレーションの証明は完結しない。CMB偏光Bモードの検出に成功すれば、
インフレーションポテンシャルエネルギーに関する定量的知見が得られ、
さらにインフレーションの背後にある量子重力理論の実験的検証という
新しい分野が拓かれると期待されている。
 本講演では、KEK CMBグループが手掛けているチリ・アタカマの地上望遠鏡
QUIETおよびPOLARBEAR、そして人工衛星計画LiteBIRDという3つのプロジェクト
の現状と今後の予定について紹介する。

趣旨

東京大学・天文学教育研究センターでは2003年4月から, 院生コロキウムに引き続き, 談話会を開いています.
第一線で活躍されている研究者の方々を講師にお招きし, 最先端の研究成果をお話しいただきます.
講師の方には, 大学院生の参加者のことも考慮し, レビュー的な側面も含めた上で, ご自身の研究紹介をお願いしています.

日時

場所

タイムテーブル

13:30-14:30院生コロキウム講義室
15:30-16:30談話会講義室
16:30-お茶の時間講義室横のお茶部屋~講師の方を交えて~

世話人

予定

#日付講演者 (所属)タイトル
-2012/04/04(木)羽澄 昌史 氏 (KEK)未定
-2012/04/25(木)和田 桂一 氏 (鹿児島大学)未定
-2012/05/12(木)Chris Packham 氏 (Univ. Florida)未定

終了した談話会(今年度)

詳細はこちら: 平成24 (2012) 年度談話会

#日付講演者 (所属)タイトル
1942012/04/02(火)Richard Blank 氏 (Teledyne Imaging Sensor)"Focal plane arrays and focal plane electronics for large scientific telescopes – new developments at Teledyne"

昨年度までの談話会


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