平成24年度 基礎天文学観測実習(野辺山実習)†
国立天文台野辺山45m電波望遠鏡を用いて、天体観測とそのデータ解析を行います。これにより、電波望遠鏡を使った分光観測や撮像観測とはどのようなものか、理解すると共に、得られた電波スペクトルおよび電波画像から得られる情報とその物理的意味について考察します。実習のうち、観測とデータ解析は野辺山で行います(3泊4日)が、その前に、ガイダンスとして、電波天文学に関する事前講義などの準備も行います(半日)。皆さんの理解度に応じて、野辺山での実習後に、さらにあと1日程度、三鷹において、解析結果について議論する時間も設ける可能性があります。
担当教員†
- 河野孝太郎、田村陽一
- チューター:五十嵐創(D2)、梅畑豪記(D1)、泉拓磨(M1)
ガイダンス+事前講義と準備:†
- 日時:2012/7/30(月) 14:30-17:30
- 場所:天文学教育研究センター 1F講義室
- アクセス情報
野辺山での実習:2012/8/8(水)-8/11(土)†
- 集合:2012/8/8(水) 17時、JR小海線・野辺山駅に集合。
- 解散:2012/8/11(土) 18時、JR小海線・野辺山駅にて解散。
実習概要†
- 天の川銀河内にあるいくつかの星形成領域において、アンモニア分子からの20GHz帯のスペクトル線の分光・撮像観測を行います。
- 複数の遷移からの輝線のデータを解析することで、星間分子雲に関する様々な情報、特に、ガスの運動温度に関する情報が得られることを、星間分子の放射機構や放射輸送などの基礎となる物理レベルから理解して頂くことを目標とします。
- さらに、得られた物理量が、その領域での星形成過程とどのように関連しているか、検討・考察して頂く予定です。
- また、これらの観測に用いる望遠鏡や観測装置とその原理・仕組みについても、実際に見て、使うことを通し、理解して頂くよい機会になるでしょう。
配布資料(2012/7/30ガイダンス時)†
実習手引き†
観測ターゲットについて†
電波の観測†
分子輝線と放射輸送†
45m電波望遠鏡観測マニュアル†
実習時に配布したテキスト†
実習の手引き†
得られた物理量(輝線のopacityや温度、柱密度)の画像表示†
直接的な観測量(輝線のピーク温度や積分強度)の二次元画像表示方法†
過去の野辺山実習のページ†
http://www.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/~kkohno/wiki/index.php?Observations