活動銀河核 (AGN) の統一モデルによると、すべての AGN は広輝線領域と ドーナツ状のトーラスを持ち、1 型 AGN と 2 型 AGN の違いは観測の視線 方向の違いで説明できる。この「中心を隠すもの」として提案されたトー ラスであるが、そのサイズ・そして種々の幾何構造は、実は中心エンジン、 そして母銀河と強い関わりがあることが示唆されており、超巨大ブラック ホールと母銀河の共進化に欠かせない構成要素であることがわかってきた。
トーラスは中心エンジンによって温められ、その再放射によって中間赤外 線で明るく輝くことが知られている。本講演では、我々が中間赤外線観測 を通して行ってきた研究、特に 1) AGNトーラスモデルへの制限 2) 埋もれ たAGNの探査 3) 種族ごとのトーラスの幾何構造の違いについて紹介する。 また、時間が許せば、我々が最近興味を持っている特殊な性質を持ったAG Nについても、簡単に紹介したい。
東京大学・天文学教育研究センターでは2003年4月から, 院生コロキウムに引き続き, 談話会を開いています. 第一線で活躍されている研究者の方々を講師にお招きし, 最先端の研究成果をお話しいただきます. 講師の方には, 大学院生の参加者のことも考慮し, レビュー的な側面も含めた上で, ご自身の研究紹介をお願いしています.
13:30-14:30 | 院生コロキウム | 講義室 |
15:30-16:30 | 談話会 | 講義室 |
16:30- | お茶の時間 | 講義室横のお茶部屋~講師の方を交えて~ |
# | Date | Speakers | Title |
270 | 2015/9/24 (Thu) ※当初アナウンスの9/17から変更されました。ご注意ください。 | 深川美里 (NAOJ/チリ観測所) | TBA |
271 | 2015/10/08 (Thu) | 川島朋尚 (NAOJ/CfCA) | TBA |
詳細はこちら: 平成27 (2015) 年度談話会
# | 日付 | 講演者 (所属) | タイトル |
262 | 2015/4/09(Thu) | Linda Tacconi (MPE Garching) | The Evolution of Molecular Gas and Star Formation from the Peak Epoch of Galaxy Formation to the Present |
263 | 2015/4/16(Thu) | 齋藤正雄 (NRO, NAOJ) | Starformation Project: SOLA |
264 | 2015/5/14 (Thu) | 秋山和徳 (水沢VLBI観測所, NAOJ) | EHTによるM87のブラックホールの事象の地平面付近の探査 |
265 | 2015/5/21 (Thu) | Toshio FUKUSHIMA (NAOJ) | Precise and fast computation of generalized Fermi-Dirac integral by parameter polynomial approximation |
266 | 2015/6/11 (Thu) | 諸隈佳菜 (NAOJ) | 0<z<2における銀河の低温ガス量の進化: ガスを残しつつ星形成を止めるフィードバックの必要性 |
267 | 2015/7/2 (Thu) | 江草芙実 (NAOJ/チリ観測所) | Spiral structures of nearby galaxies from CO observations |
268 | 2015/7/9 (Thu) | John W Menzies (South African Astronomical Observatory) | The Southern African Large Telescope |
269 | 2015/7/23 (Thu) | 市川幸平 (NAOJ) | 赤外線観測によるAGNトーラスの研究 |