IoA Seminar 2014 / 2014年度・東京大学・天文学教育研究センター・談話会†
次回以降の談話会†
第252回: 2014/08/21 (Thu) 15:30-16:30†
Speaker: 但木謙一(国立天文台)†
Title: 最盛期の銀河形成を解剖する†
Abstract:
z=1-3の時代は銀河形成・進化の最盛期と考えられており、近年ではこの時代の銀河を空間分解して、
形態や運動 学を調べる研究が活発に行われている。過去の銀河のスナップショットから得られる観測的情報と
解析的・数値的な理論予測を基にして、現在の銀河への進化過程を推測する(自己矛盾のないシナリオを
妄想する)というのがこの分野の面白いところである。z~1の星形成銀河を解剖してみると、星形成の大部分は
銀河円盤で起きている一方で、z>2の銀河では中心領域で激しい星形成が行われており、「まさにバルジが
形成しつつある様子を見ているのだ」と妄想することができる。また銀河と巨大ブラックホールの共進化の
観点から、「母銀河からブラックホールに大量のガスを供給している様子」と捉えることもできるだろう。
本談話会では、この銀河天文学のホットな話題の1つである遠方銀河解剖学の現状を我々が行ってきた
すばる望遠鏡による観測成果と共にレビューする。
東京大学・天文学教育研究センターでは2003年4月から, 院生コロキウムに引き続き, 談話会を開いています.
第一線で活躍されている研究者の方々を講師にお招きし, 最先端の研究成果をお話しいただきます.
講師の方には, 大学院生の参加者のことも考慮し, レビュー的な側面も含めた上で, ご自身の研究紹介をお願いしています.
標準タイムテーブル†
13:30-14:30 | 院生コロキウム | 講義室 |
15:30-16:30 | 談話会 | 講義室 |
16:30- | お茶の時間 | 講義室横のお茶部屋~講師の方を交えて~ |
世話人†
- 河野 孝太郎: kkohno_at_ioa.s.u-tokyo.ac.jp (_at_を@に置き換えてください)
- 田辺 俊彦: ttanabe_at_ioa.s.u-tokyo.ac.jp (_at_を@に置き換えてください)
# | 日付 | 講演者 (所属) | タイトル |
252 | 2014/08/21(Thu) | 但木謙一 (NAOJ) | 最盛期の銀河形成を解剖する |
終了した談話会(2014年度)†
詳細はこちら: 平成26 (2014) 年度談話会
# | 日付 | 講演者 (所属) | タイトル |
243 | 2014/04/17(Thu) | 田中雅臣(NAOJ) | 重力波天文学時代の突発天体観測 |
244 | 2014/04/24(Thu) | 石井峻(東大天文センター) | 南極天文学開拓のための可搬型サブミリ波望遠鏡の開発 |
245 | 2014/05/8(Thu) | 藤井通子 (NAOJ) | N体シミュレーションで探る星団の形成と進化 |
246 | 2014/05/12(Mon) 16:00-17:00※曜日・開始時刻注意 | Francois Petrelis(Laboratoire de Physique Statistique, Ecole Normale Superieure) | Reversals and Dynamics of the magnetic field generated by dynamo instability |
247 | 2014/05/15(Thu) | 細川隆史 (東大) | The first stars: their diversity and beyond |
248 | 2014/06/19(Thu) | 大澤亮 (東大 IoA) | 星周環境における PAH とそのスペクトルの進化 |
249 | 2014/06/26(Thu) | 中島王彦 (NAOJ) | 星形成銀河の星間物質の電離状態 |
250 | 2014/07/03(Thu) | 廿日出文洋 (NAOJ) | Two gamma-ray bursts from dusty regions with little molecular gas |
251 | 2014/07/17(Thu) | 福島登志夫 (NAOJ) | Analytical computation of generalized Fermi-Dirac integrals by truncated Sommerfeld expansions |
これまでの談話会†