Abstract: TBD
Language: TBD
Abstract: 初期宇宙における星形成の様子を明らかにすることは、現代天文学が抱える大きな課題の一つである。星は質量等によって異なる種類の超新星爆発を起こし、様々な重元素を周囲に供給する。特に放出されるα元素と鉄の組成比[α/Fe]は超新星爆発の種類によって大きく異なるため、その値が宇宙論的タイムスケールでどの様に進化したかを調査することで、星形成の歴史についても情報が得られると期待される。そこで我々は、遠方にあっても明るく、複数の強い金属輝線を持つクェーサーを使って、過去の宇宙における[α/Fe]の進化の様子を調査している。従来この分野ではFeII/MgII輝線強度比が直接組成比を反映しているという仮定のもとで観測が進められてきたが、我々は光電離シミュレーションを介して輝線強度から組成比に変換する方法を考案し、化学進化モデルとの直接比較を初めて可能にした。本講演ではスローンデジタルスカイサーベイのアーカイブデータを用いた 0.7 < z < 1.6 での結果に加えて、チリ共和国の新技術望遠鏡を使って近赤外線分光観測した z ~ 2.6のクェーサー6天体の結果を紹介する。また、天文学教育研究センターが現在取り組んでいる、チリ共和国北部の標高5640 mに口径6.5 mの望遠鏡を設置するTAOプロジェクトと、それに伴う本研究の将来計画についても紹介する。
Language: Japanese
東京大学・天文学教育研究センターでは2003年4月から, 院生コロキウムに引き続き, 談話会を開いています. 第一線で活躍されている研究者の方々を講師にお招きし, 最先端の研究成果をお話しいただきます. 講師の方には, 大学院生の参加者のことも考慮し, レビュー的な側面も含めた上で, ご自身の研究紹介をお願いしています.
13:30-14:30 | 院生コロキウム | 講義室 |
15:30-16:30 | 談話会 | 講義室 |
16:30- | お茶の時間 | 講義室横のお茶部屋~講師の方を交えて~ |
ML: semiadm _at_ ioa.s.u-tokyo.ac.jp
please replace _at_ with @
# | Date | Speaker | Title | Chair |
364 | 2021/01/14(Thu) 15:30 - 16:30 | 浅野 健太朗 Kentaro ASANO (東京大学) | - | HS |
365 | 2021/01/21(Thu) 15:30 - 16:30 | 鮫島 寛明 Hiroaki SAMESHIMA (東京大学) | クェーサーの輝線で探る宇宙の化学進化 | TM |
詳細はこちら: 令和2(2020)年度談話会
# | Date | Speaker | Title | Chair |
359 | 2020/10/08(Thu) 15:30 - 16:30 | 吳柏鋒 Wu, Po-Feng (EACOA Fellow/NAOJ) | The blind men and the elephant: Multiple evolutionary paths from star-forming galaxies to quiescence | TT |
360 | 2020/10/15(Thu) 15:30 - 16:30 | 行方宏介 Namekata, Kosuke (京都大学) | Stellar superflares on late-type stars - recent results by 3.8-m Seimei telescope | TM |
361 | 2020/12/03(Thu) 15:30 - 16:30 | 瀧田 怜 Takita, Satoshi (東京大学) | 「あかり」アーカイブデータ | TM |
362 | 2020/12/10(Thu) 15:30 - 16:30 | 野田博文 Hirofumi, Noda (大阪大学) | X線観測による巨大BH近傍の研究とXRISMを用いた展望 | HS |
363 | 2020/12/17(Thu) 15:30 - 16:30 | 大澤亮 Ryou Ohsawa (東京大学) | 流星の観測から探る惑星間空間ダスト | TM |