IoA Seminar 2016 / 平成28年度/2016年度・東京大学・天文学教育研究センター・談話会

Upcoming Seminars 次回以降の談話会

No. 284: June 2nd, 2016 (Thu) 15:30 - 16:30

Speaker: 下条圭美 (国立天文台チリ観測所)

Title: ALMAで探る太陽大気

Abstract:

太陽は最も近い星であるにもかかわらず、基本的な問題が未だ解明されていない。問題を列挙すると、黒点の周期的増減を説明する「太陽ダイナモ問題」、六千度の光球上に一万度と百万度の大気を作る「彩層・コロナ加熱問題」、太陽圏全体に影響を及ぼす爆発現象である「太陽フレアの予測および粒子加速問題」である。これらの問題の根本は、天体における磁場の生成・移送・消散の理解であり、太陽だけでなく他天体を理解する上でも重要である。これらの問題の解決のため、様々な波長や手法による観測や理論的研究が行われてきている。  この4月末に締め切られたALMA Cycle4から、太陽の観測提案が受け付けられるようになった。ALMAにとって初めての太陽観測の共同利用公募であり、ALMAの機能がすべて太陽観測にて利用できるわけではないが、世界中から多くの太陽観測提案が寄せられた。  本セミナーでは上記の太陽物理での大問題をレビューし、試験観測のデータを基にALMAによりこれらの問題解決にどのように寄与できるのかを議論する。

No. 285: June 23th, 2016 (Thu) 15:30 - 16:30

Speaker: 前澤裕之 (大阪府立大学)

Title: SPART望遠鏡の紹介と、他測器による最近の太陽系惑星観測の動向

Abstract:

近年、系外惑星の探査研究が目覚しい。初期のM-G型星の活動は活発だったという議論もあり、中心星が周囲の惑星の中層大気の物理・化学的環境、ハビタブルゾーンに与える影響について、より詳しい理解が急務となってきている。そこで、我々はまずG型星である太陽の現在の活動が地球型惑星の中層大気にどのような影響を与えているか理解を深めるべく、国立天文台野辺山宇宙電波観測所の口径10 mのミリ波望遠鏡をもちいて、太陽系惑星大気監視プロジェクト(SPART:Solar Planetary Atmosphere Research Telescope) を推進している。2011年からは金星や火星の一酸化炭素の回転遷移による100/200GHz帯吸収スペクトルのモニタリングを実施しており、談話会では、本プロジェクトの取り組みや、短・中期スケールの観測によって見えてきた太陽系地球型惑星の大気現象や太陽活動との関連について紹介する。また、最近の他波長・他測器による太陽系惑星の地上・衛星観測ミッション・将来計画などについても俯瞰する予定である。

趣旨

東京大学・天文学教育研究センターでは2003年4月から, 院生コロキウムに引き続き, 談話会を開いています. 第一線で活躍されている研究者の方々を講師にお招きし, 最先端の研究成果をお話しいただきます. 講師の方には, 大学院生の参加者のことも考慮し, レビュー的な側面も含めた上で, ご自身の研究紹介をお願いしています.

日時

場所

標準タイムテーブル

13:30-14:30院生コロキウム講義室
15:30-16:30談話会講義室
16:30-お茶の時間講義室横のお茶部屋~講師の方を交えて~

世話人

Schedule

#DateSpeakersTitle
2842016/6/02 (Thu) 15:30 - 16:30下条圭美 (国立天文台)ALMAで探る太陽大気
2852016/6/23 (Thu) 15:30 - 16:30前澤裕之 (大阪府立大学)SPART望遠鏡の紹介と、他測器による最近の太陽系惑星観測の動向
2862016/7/7 (Thu) 15:30 - 16:30野村英子 (東京工業大学)(TBA)
2872016/7/21 (Thu) 15:30 - 16:30勝田哲 (中央大学)(TBA)
2882016/9/8 (Thu) 15:30 - 16:30大須賀健 (国立天文台)(TBA)
2892016/9/29 (Thu) 15:30 - 16:30中村卓史 (京都大学)(TBA)

終了した談話会(2015年度)

詳細はこちら: 平成28 (2016) 年度談話会

#日付講演者 (所属)タイトル
2832016/4/14 (Thu) 15:30 - 16:30山口正輝 (東大天文センター)位置天文観測による、長周期系外惑星および星質量ブラックホールの探査

これまでの談話会


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